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2021年3月2日
株式会社Doctor Web Pacific
Dr.Webの統計によると、2021年1月に検出された脅威の合計数は前月と比較して4.92%増加し、ユニークな脅威の数も13.11%増加しています。検出された脅威の多くを依然としてアドウェアや、悪意のあるブラウザ拡張機能に含まれるマルウェアが占めていました。メールトラフィック内では、 AgentTeslaスティーラのさまざまな亜種、 VB.NET言語で記述されたバックドア、 Microsoft Officeプログラムの脆弱性を悪用するマルウェアが多く検出されています。
2021年1月にDoctor Webテクニカルサポートサービスに寄せられたデータ復号化のリクエスト数は2020年12月と比較して29.27%増加しています。最もアクティブな暗号化ランサムウェアは Trojan.Encoder.26996 で、リクエスト全体の24.11%を占めていました。
1月に最も多く検出された脅威:
2021年1月には、2020年12月と比較してDoctor Webテクニカルサポートサービスに寄せられるデータ復号化のリクエスト数に29.27%の増加が認められました。
2021年1月を通して、Doctor Webのインターネットアナリストはサイバー犯罪者がユーザーから金銭や個人情報を盗むために使用していた詐欺サイトやフィッシングサイトを多数発見しました。その多くは国からの存在しない支払いや個人からの送金を受け取ることができるとユーザーに持ちかけるものでした。いずれのケースでも、ユーザーはお金を受け取るために手数料を支払うよう要求されています。
上の画像は詐欺ページの例です。ユーザーに対して偽の支払いを受け取るよう提案し、お金は「内部」アカウントに送金されたとしています。送金を完了させるために、ユーザーは手数料を支払う必要があります。
また、1月には存在しない偽の銀行のサイトが複数発見されています。サイバー犯罪者はこれらのサイトを「.рф」ドメイン内に登録し、同じタイプのWebページを作成する際に使用されるものと同じテンプレートを使用しています。名前だけが偽の銀行のものになっています。これらの偽サイトはユーザーの口座から資金を盗む目的で使用されていました。
上の画像は存在しない銀行のWebサイトの例です。セクションをクリックして内容を確認することができるようになっています。
そのほか、1月には偽のオンライン決済サービスも発見されています。これらのサービスは詐欺ショッピングサイトと連携して使用され、金銭だけでなくクレジットカードの情報も盗みます。
1月にAndroidデバイス上で検出された脅威の合計数は、前月と比較して11.32%減少しています。最も多く検出された脅威は、他のソフトウェアをダウンロードし任意のコードを実行する悪意のあるアプリケーションやアドウェア型トロイの木馬となっています。
1月には、詐欺サイトをロードするよう設計された Android.FakeApp ファミリーに属する悪意のあるアプリが多数Google Play上で発見されました。多機能なトロイの木馬 Android.Joker ファミリーの新たな亜種も発見されています。その機能の一つはユーザーを高額なモバイルサービスに登録するというものです。また、不要な広告モジュール Adware.NewDich が組み込まれたアプリケーションも拡散されました。
これらのモジュールは無害なサイトや詐欺サイト、広告を含んだサイトなど、さまざまなWebサイトをブラウザ内に表示させます。
バンキング型トロイの木馬も活発化しています。それらの一つはGoogle Playで発見され、残りは悪意のあるWebサイトから拡散されていました。
1月のモバイルセキュリティに関する注目すべきイベントは以下のとおりです。
モバイルデバイスを標的とする悪意のあるプログラムや不要なプログラムに関する詳細はこちらのレビューをご覧ください。