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2019年3月11日
株式会社Doctor Web Pacific
2019年の冬最後の月はAndroidデバイスユーザーにとって平穏なものとはなりませんでした。2月中旬、Doctor Webのスペシャリストによって、 Android.HiddenAds ファミリーに属する約40のトロイの木馬がGoogle Play上で発見されました。これらトロイの木馬は人気のソーシャルメディアやオンラインサービス内に表示される広告を介して拡散されていました。また、Android搭載スマートフォンやタブレットのユーザーは、詐欺スキームに使用されるトロイの木馬 Android.FakeApp、ダウローダ型トロイの木馬、およびその他の悪意のあるアプリケーションや不要なアプリケーションの標的となりました。
2月、Doctor WebのマルウェアアナリストはGoogle Play上で Android.HiddenAds ファミリーに属する39のトロイの木馬を発見しました。犯罪者は、数百万のユーザーが利用するYouTubeやWhatsAppなどの人気の高いオンラインサービス上でこのトロイの木馬を積極的に宣伝していました。高性能な写真や動画の編集ツールとして宣伝されていますが、実際にユーザーのスマートフォンやタブレット上にインストールされるのは編集ツールとしてのわずかな機能のみを持ったトロイの木馬です。およそ1千万人のユーザーが被害に遭っています。
このトロイの木馬は他のプログラムやシステムインターフェースの前面に絶えず広告を表示させることで、ユーザーが感染したデバイスを操作することを困難にします。
この脅威の詳細については、こちらの記事をご覧ください。
Google Play上ではトロイの木馬 Android.HiddenAds のほかに、 Android.FakeApp ファミリーに属する新たなトロイの木馬 Android.FakeApp.155、 Android.FakeApp.154、 Android.FakeApp.158 などを含む他のマルウェアも発見されています。これらトロイの木馬は詐欺に使用されていました。ユーザーは多額の報酬を受け取ることのできるオンライン調査に参加するためにアプリケーションをインストールするよう促されます。トロイの木馬はそれら「調査」のWebサイトを開き、そこでいくつかの簡単な質問に回答したユーザーは確認のための支払いを行うよう要求されます。その際、送金先は調査参加者ということになっています。ユーザーが支払いに同意した後、報酬を受け取ることはありません。
Androidユーザーはまた、さらに別のマルウェアをダウンロードするトロイの木馬 Android.RemoteCode.2958 による攻撃も受けました。このトロイの木馬は無害なゲームやアプリケーションを装って拡散され、インターネットから任意のコードをダウンロードします。
Android.Proxy.4 と名付けられたまた別のトロイの木馬は、サイバー犯罪者のネットワークトラフィックをリダイレクトさせるために、感染させたデバイスをプロキシサーバーとして利用するというものでした。他のマルウェア同様、このトロイの木馬も一見無害で便利なアプリケーションに隠されていました。
そのほか、Dr.Webのウイルスデータベースには、組み込まれた不要なモジュールである Adware.Sharf.2 が追加されました。このモジュールはソフトウェアウィンドウやシステムインターフェースの前面に広告を表示させます。 Adware.Sharf.2 はボイスレコーダー、GPSコンパス、QRコードスキャナーなどの様々なプログラム内で発見されています。
いくつかのゲームにも不要な広告モジュールが含まれていることが明らかになり、これらはDr.Webの分類により Adware.Patacore.2 および Adware.Patacore.168 と名付けられました。これらのモジュールもまた、迷惑なバナーを表示させます。
ますます多くの悪意のあるアプリケーションや不要なアプリケーションがGoogle Play上で検出されるようになっています。Androidを搭載するモバイルデバイスのユーザーは良く知られた信頼できる開発元からのアプリケーションのみをインストールし、他のユーザーによるレビューに気を付けるようにしてください。スマートフォンやタブレットを保護するために、Dr.Web for Androidをインストールすることをお勧めします。