Dr.Webアンチウイルスの検出統計によると、2023年7月に検出された脅威の合計数は6月と比較して5.31%減少し、ユニークな脅威の数も17.62%減少しています。最も多く検出された脅威は引き続きアドウェア型トロイの木馬となっています。メールトラフィック内では、悪意のあるスクリプト、フィッシング攻撃に使用されるドキュメント、Microsoft Officeの脆弱性を悪用するソフトウェアが最も多く検出されました。
7月にDoctor Webテクニカルサポートサービスに寄せられた、ランサムウェアによって暗号化されたファイルの復号化リクエスト数は前月と比較して12.30%減少しています。最も多く拡散された暗号化ランサムウェアは引き続き Trojan.Encoder.26996 (リクエスト全体の21.61%)となっており、次いで Trojan.Encoder.3953 (リクエスト全体の19.10%)、 Trojan.Encoder.35534 (リクエスト全体の3.52%)の順となりました。
Google Playでは新たな脅威が発見され、それらの中にはユーザーを有料サービスに登録する Android.Joker や Android.Harly ファミリーに属するトロイの木馬、仮想通貨を盗むトロイの木馬が含まれていました。
7月の主な傾向
- 検出された脅威の合計数が減少
- ランサムウェアに暗号化されたファイルの復号化リクエスト数が減少
- Google Playから新たなマルウェアが拡散される
危険なWebサイト
2023年7月、銀行や石油・ガス会社などと関連があるとうたい、ユーザーを投資に誘い込むさまざまなフィッシングサイトが再び確認されました。ユーザーは個人情報を提供するよう求められ、「専門家」からの連絡を待つよう指示されます。このようなサイトで入力された個人情報は第三者に送信され、その後詐欺目的で使用される可能性があります。以下の画像はそのようなサイトの一例です。
ユーザーは「投資プラットフォーム」にアクセスするためにテストを受けるよう求められます。
次に、個人情報(姓名、メールアドレス、電話番号など)を入力するよう求められます。
ユーザーが入力内容を確定すると、「登録」が完了したということと、「専門家」からの連絡を待つようにという通知が表示されます。