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2020年7月29日
株式会社Doctor Web Pacific
2020年6月には、5月と比較してAndroidデバイス上で検出された脅威の数に17.2%の減少が認められました。マルウェアとアドウェアの検出数はそれぞれ17.6%、19.84%減少し、一方で、不要なソフトウェアとリスクウェアの検出数はそれぞれ2.6%、14.52%増加しています。
Google Play上では、アドウェア型トロイの木馬 Android.HiddenAds ファミリーや任意のコードを実行しユーザーを有料サービスに登録させる多機能トロイの木馬 Android.Joker ファミリーの新たな亜種が発見されました。また、Google PlayからはAndroidのアクセシビリティサービスを悪用して追加の悪意のあるコンポーネントをインストールする新たなバンキング型トロイの木馬も拡散されていました。
アプリケーションがAPKファイルをインストールせずに実行することを可能にする、リスクウェアプラットフォームです。メインのOSに影響を及ぼさない仮想ランタイム環境を作成します。
Androidアプリケーション内に組み込まれ、モバイルデバイス上に迷惑な広告を表示させるプログラムモジュールです。属するファミリーやそれぞれの亜種によって、フルスクリーンモードで広告を表示させて他のアプリケーションのウィンドウをブロックする、さまざまな通知を表示させる、ショートカットを作成する、Webサイトを開くなどの動作を実行することができます。
6月には、 Android.Joker ファミリーの新たな亜種である Android.Joker.204、 Android.Joker.209、 Android.Joker.217、 Android.Joker.221などのトロイの木馬がDr.Webウイルスデータベースに追加されました。これらトロイの木馬はメッセンジャーアプリや画像集、文書を管理するためのソフトウェアに組み込まれていました。
これらのトロイの木馬はユーザーを自動的に有料サービスに登録し、PINコードを含んだ通知を傍受し、任意のコードをダウンロードして実行することができます。
また、 Android.HiddenAds.548.origin や Android.HiddenAds.554.origin などの、アドウェア型トロイの木馬 Android.HiddenAds ファミリーの新たな亜種もGoogle Play上で発見されています。これらはさまざまなゲームを装って拡散されていました。
起動されると、これらトロイの木馬はホーム画面のアプリ一覧から自身のアイコンを隠し、他のアプリのウィンドウ前面にバナーを表示させることで、感染したAndroidデバイスの使用を困難にします。
そのほか、新たなバンキング型トロイの木馬がDoctor Webのマルウェアアナリストによって発見され、Android.BankBot.733.origin と名付けられました。このトロイの木馬はシステムアップデートをインストールしてモバイルデバイスを保護するためのアプリを装って拡散されていました。実際には、この悪意のあるソフトウェアは追加のコンポーネントを密かにダウンロードし、その後、アクセシビリティサービスを悪用してそのコンポーネントをインストールしようとします。
お使いのAndroidデバイスをマルウェアや不要なプログラムから保護するために、Dr.Web for Androidをインストールすることをお勧めします。