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2019年1月9日
株式会社Doctor Web Pacific
12月上旬、ブラジルのAndroidデバイスユーザーはGoogle Playから拡散されたバンキング型トロイの木馬による攻撃を受けました。Google Playでは、その他の悪意のあるアプリケーションもいくつか発見されています。12月の終わりには大量の機密情報を収集する商用スパイウェアの新たなバージョンがDoctor Webのエキスパートによって発見されました。
12月初旬、ウイルスアナリストは、ブラジルの金融機関の利用者を攻撃していたバンキング型トロイの木馬 Android.BankBot.495.origin について調査を行いました。このマルウェアはAndroidのアクセシビリティ機能を取得しようと試み、その機能を使用することでバンキングアプリケーションをコントロールし、それらアプリケーションのウィンドウの内容を読み取り、機密情報を犯罪者に送信します。さらに、 Android.BankBot.495.origin はアプリケーションの前面にフィッシングウィンドウを表示させ、認証情報、銀行カード情報、その他の機密データを入力するようユーザーに促します。
このトロイの木馬に関する詳細については、こちらの記事をご覧ください。
12月を通して、悪意のあるプログラムや不要なプログラムが多数Google Play上で検出されました。それらの中には、ゲームや便利なアプリケーションを装って拡散されていたアドウェア型トロイの木馬 Android.HiddenAds.343.origin と Android.HiddenAds.847 が含まれています。起動されると、これらトロイの木馬はホーム画面から自身のアイコンを隠し、広告を表示させます。
また、不要なモジュールを含んだプログラム Adware.Patacore と Adware.HiddenAds も検出されています。これらのプログラムは、それらが含まれているソフトウェアが実行されていない場合でも広告を表示することができます。合計で530万を超えるユーザーによってインストールされていました。
サイバー犯罪者は詐欺アプリケーションを拡散し続けています。12月にはトロイの木馬 Android.FakeApp.149、 Android.FakeApp.151、 Android.FakeApp.152 が検出され、Dr.Webのウイルスデータベースに追加されました。これら悪意のあるプログラムは詐欺サイトを開き、いくつかの質問に回答することで報酬を得ることができるとユーザーを騙します。ユーザーは「報酬」を受け取るために手数料を支払うよう要求されます。もちろん、その後ユーザーが報酬を受け取ることはありません。
また、ウイルス作成者がユーザーのスマートフォンやタブレットを介してトラフィックをリダイレクトするために使用していたトロイの木馬 Android.Proxy.4.origin も検出されています。 Android.Proxy.4.origin は一見無害なゲームに隠されていました。
12月に検出された潜在的に危険なプログラムの中に、Androidデバイスユーザーを監視することを可能にする商用スパイウェア Program.Spyzie.1.origin の新しいバージョンがあります。このスパイウェアはテキストメッセージやメールを横取りして読み込み、通話、Webブラウザ履歴、感染したスマートフォンやタブレットの位置情報を追跡します。また、一般的なオンラインメッセンジャーのメッセージ履歴にアクセスし、その他の情報を盗みます。
Androidユーザーは、オンラインとGoogle Playの両方から拡散される様々な悪意のあるプログラムや不要なプログラムの標的となっています。また、犯罪者がモバイルデバイスに物理的にアクセスすることが可能な場合、直接マルウェアをインストールされてしまう可能性もあります。Androidスマートフォンやタブレットを保護するため、Android向けのDr.Webアンチウイルス製品をインストールすることをお勧めします。