2018年10月12日

株式会社Doctor Web Pacific

中国を拠点とするAliExpressオンラインストアはロシアのみでなく多くの国で様々な商品の購入に利用されています。サイバー犯罪者はこれに目を付け、 AliExpressからのものを装った偽のメールを利用者に配信しています。

メールにはAliExpressを運営するAlibaba Groupの名前とロゴが表示されています。また、メールの信憑性を高めるためか、受信者の名前が記載されています。Doctor Webのアナリストは、詐欺師たちは数あるキャッシュバックサービスの1つから購入したか、または盗んだデータベースから、 AliExpressの実際の利用者に関する情報を入手している可能性があると考えています。メールには、利用者は以前に AliExpress で商品を購入してレビューを残しているため、様々な割引やギフトを受けられる特別なオンラインストアにアクセスすることができると書かれています。

メール内のリンクはオンラインストアに似せたサイトに繋がりますが、商品を購入しようとすると別のECサイトにリダイレクトされます。これらサイトの多くは不正サイトとしてこれまでに報告されており(説明と異なる商品が送られてくる、商品をより高い価格で再販している、人気商品の粗悪な模倣品を販売しているなど)、 Dr.Web Parental ControlおよびOffice Controlのデータベースに追加されています。

Doctor Webによる迅速な調査の結果、モスクワのオンラインストアに記載されている住所は学校のもので、納税者番号は存在しない会社のものであることが明らかになりました。また、Webサイトには配送条件に関する情報は記載されておらず、連絡先のメールアドレスはフリーメールサービス mail.ru に登録されているものでした。

Doctor Webでは、見慣れないWebサイトで買い物を行う際には次の簡単な手順を実行するよう推奨しています:

• 「About Us」ページに記載されている住所をオンラインマップや Yandexの「Panoramic Views」、 Google ストリートビューで確認してください。オフィスセンターやショッピングモールではなく学校や駐車場、ゴミ捨て場であったりすることがあります。
• 会社が実在し、その名前がオンラインストアの所有者と一致するかどうかを確認するために納税者番号をチェックしてください。ロシアの企業の場合、連邦国税庁のページを使用してオンラインにて無料で確認することができます。
• Webサイトに支払方法や配送条件、配送オプション、送料について詳細な記載があるかどうかを確認してください。
• サイトに記載された連絡先情報に注意してください。信頼できる企業であれば、フリーメールを使用していることはほとんどありません。

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